年末の入院録④

この病棟では、通常４人部屋なのですが
手術後の患者さんは２～５日程度個室に入るようになってます。
私も手術日までは４人部屋の予定だったのですが、
病棟の事情もあり、手術２日前から個室へ移動となりました。
元気なうちから室内電話の付いているＶＩＰルーム入りです。（笑）

個室は、大部屋と違って同室の方に気遣いしなくて良いのですが
何気に寂しいものです。
それにナースステーションに近い分、結構廊下が賑やかです。（＾＾；

さて、いよいよ手術前日。
今までのノンビリ生活は一応これにて終了～！、となりました。

手術時間が夕方からなので、前日お昼までは食事有りですが
夕食から絶食となり、水分も摂れなくなります。
午後からは点滴も始まるから　それまでにシャワーを済ませて
手術時に必要な物を揃えなくてはなりません。

１５時頃、グレープフルーツジュースのような下剤を飲みました。
優しい看護師さんは、飲みやすいように冷やしててくれたようです。
どの位で効いてくるんだろう？？？
気になって看護師さんに聞いたら１，２時間くらいかな、との返事。
結果、まぁだいたいそんなトコで穏やかな効き目がありました。
この日の夜には、錠剤の下剤も飲みました。

下剤が落ち着いた頃に点滴開始です。
が、その点滴・・私はモロに看護師さん泣かせのタイプで、
血管がなかなか出てこないんですよ～。（＾＾；
採血や短時間で済む点滴の場合は大丈夫なんですが、
長時間刺しっ放しの点滴の場合は関節に掛かってはダメなので
ベストポイントを探すのが大変なんです。

その日私の担当の若い看護師さんがチャレンジしたけれど
結局は失敗に終ってしまいました。（痛～）
「スミマセン！先任看護師さんを呼んで来ます！！」

年配のベテラン看護師さんの登場で、チャレンジャー交代です。（＾＾；
熟練看護師さんも手に汗握る？程の悪戦苦闘の末、
ナントか血管確保！？

しかし、ビミョ～なポイントでして　ちょっとでも動かす角度が悪いと
点滴ポンプの「閉塞」アラームが鳴ってしまいます。
お陰で点滴が外れるまでの３日半、何度ナースコールを鳴らしたか・・。
やり方を教えてくれれば自分でやったんですけど
流石にそれは却下されました。

夕方、私を担当する麻酔科のドクターが来ました。
初対面のこのドクターは、若くてとても物静かな方でした。

外来で麻酔の説明を受けた時に、
私のように平均より太ってる人の場合は、全身麻酔だけよりも
補助的に「硬膜外麻酔」か「神経ブロック」をやった方が良いでしょう、
とアドバイスされましたので、「硬膜外麻酔」を希望しました。

「じゃ、予行練習をしましょう」と、ベッドの上で横向きになって
背中を丸めて膝を抱えるような格好をさせられました。
ドクターが背骨を押しながらポイントを確認していきます。
「ハイ、大丈夫ですよ。」

この「硬膜外麻酔」は、手術終了後即覚醒させる全身麻酔とは違い
ごく脊椎に近いポイント（硬膜外）に少しずつ麻酔薬を入れる事により、
麻酔の効果を長時間（約３日間位）継続させる麻酔です。
ただ、脊椎内部に入ってしまうと大事に至るので
全身麻酔をやる前に行うようで・・ちょっと怖いんですが・・。
（詳しく知りたい方はこちらのサイトに判りやすく説明されてます）

その後、手術室の看護師さんが来てくれて
入室からの手順や不安に思っている事を聞いて下さいました。
・・・「明日はお世話になります」

そして、外科のＮドクターが回診を兼ねて
腕に名前を書きに来てくれました。
左側が上になる体勢で手術を行うので、左の腕に
名前と年齢、血液型、そして「左」とシッカリ書いて下さいました。

実は私、ちょっとした不安があったんです。
患者を取り違える間違いがあるように、
切除する箇所も間違える事もあるんじゃないか・・と。
右と左にある臓器の場合、なんでもない方を採られたらですよねぇ～。
なので、執刀医による手術説明の時に聞いちゃったんです。
その事をＮドクターにもお話してたので、
Ｎドクター、「ハイ、カンクリさん、ちゃんと確認して。（笑）」

Ｎドクターが私の血液型を確認して書いてくれてる時に
優しくて爽やかなＮドクターの血液型もチェック　
フフ、オバサンに抜かりはありません。（＾＾）ｂ

「今夜はグッスリ寝て下さいね。明日は万全の態勢でいきましょう！」
「ハイ、ヨロシクお願いします！」

さて、手術前夜、忘れちゃいけないイベント？がもう一つ。
そう、内科の担当Ｆドクターとの握手会（笑）　→経緯はこちら

手術が一週間延期になったのにちゃんと覚えててくれました。
「カンクリさん、お待たせ～」
（せ、先生・・ナンか勘違いしてませんか？＾＾；）

「明日は頑張ってね！
　全て順調にいくように祈ってるから・・　ハイ、握手！！」
（想像していた流れとはチョット違うけど・・）

相方のＫドクターもご一緒でしたので、Ｋドクターからも
「頑張ってね！！」と握手をして頂きました。
（Ｋドクターと握手した！なぁ～んて看護師さん達に言ったら恨まれそう）

という事で、「握手会」も無事終了し
すきっ腹に追い討ちを掛けるように下剤を飲んで就寝・・・

・・続く。

コメント 9

毎度おおきにm(__)m
いやぁー冷静ですねぇ('◇')ゞ
わたくしなら、オロオロしちゃって大変だろーなぁーと思いますぅ（≧▽≦）
by へー八郎 (2010-01-19 23:31) 

本の１０年ばかり前は血管が浮き出る美しい体だったのですが、今は脂肪にうもれています。ま、それでも失敗されたことはないんですけどね。

では手術中のレポートお待ちしております^^;
by Super_dolphin (2010-01-20 14:04) 

>ヘー八郎さん、
自分で言うのもナンですが、結構冷静だったと思います。
男の人がオロオロするのって、見てて可愛いんですよねぇ～。（笑）

>Super_dolphinさん、
何故か手首から肘までの間の肉が厚いんですよねぇ。（＾＾；
間接部分はそうでもないので、採血とかは大丈夫なんですけど・・。
長時間用の点滴針は、柔軟性のある長いヤツなんで看護師さんも苦労するようです。
by カンクリ (2010-01-20 20:12) 

点滴は、刺しているときもなにかと不便ですね(^^;)
by an-kazu (2010-01-20 22:49) 

>an-kazuさん、
結構難儀ですよねぇ～。
絶食に入ったので、点滴の中身は栄養剤？この後３日間のお付き合いでした。

by カンクリ (2010-01-21 09:37) 

硬膜外麻酔って痛い奴では無かったかしら・・・。背中というか腰の辺りにブッスリ刺すんですよね。
by こけもも： (2010-01-22 08:43) 

>こけもも：さん、
骨の中に刺すんですから痛いですよ～！でも、肩に注射を打つ麻酔よりは痛くないかも？
刺す位置は、痛みを抑える部位に寄るのでしょうか？私の場合は、本当に背中の真ん中、胃の真後ろ辺りにブッスリでした。（＾＾；
by カンクリ (2010-01-22 09:31) 

無事に握手していただけたのですねぇ＼(^o^)／
（何気にきになっておりましたぁ^^;)

しかし、腕にしっかり名前等々書かれるのですねぇ・・・
しっかり確認出来ていいですね・・・
うちの旦那、転院の時に名前の漢字が一致しないということで、
転院先の病院で再度確認されました・・・
頭の上の名前の記入は、ちゃんとチェックしとかなきゃぁ(>_<)


by 蒟蒻娘！＃303 (2010-01-26 22:18) 

>蒟蒻娘！＃３０３さん、
ハイ、ちゃんと握手しに来てくれました♪　（＾＾）ｖ
>>しかし、腕にしっかり名前等々・・
・・それが、Ｎドクターったら黒と赤の油性ペンを使い分けて書いてくれたんですよ。（笑）　後でチェックに来た看護師さんが、「うぁ～、綺麗に書いてあるぅ～！」とウケてました。
そうそう、名前はシッカリとチェックしなくっちゃです。私の場合、似たような名前と良く間違えられます。（＾＾；
by カンクリ (2010-01-27 13:40)