年末の入院録⑥

私が入った手術室は、意外とコンパクトな感じでした。
麻酔科のドクターと看護師さん２名が待機してて下さり、
「もう一度お名前と生年月日をお願いします。」

名前を確認した後、早速麻酔科のドクターが
「硬膜外麻酔」の準備に入ります。
前日に予行したように横を向いて背中を丸めて
頭をお腹に近づけるのですが、何せベッドが狭いし
しかもかなり力を入れて丸まってないといけないから
もう、それだけで汗をかいてしまいました。

背中を広範囲で消毒して、背骨の位置を確認してまずは局所麻酔。
次に硬膜外麻酔・・まず針を脊髄手前、硬膜外まで刺していきます。
痛くはないけど、押される感じがヘンな気分。（＾＾；
次に細～いカテーテルをその針の中から挿入。
針を抜いてカテーテルだけにして絆創膏で留めて完了～！
「ハイ、楽にしてイイですよ。」とドクターから言われた時には
もう顔は汗だらけ・・看護師さんが拭いてくれました。

硬膜外麻酔の処置をしている間に外科のドクターが揃ってました。
一旦仰向けに戻り、「では、全身麻酔に入りますね～。」
「ハイ、お願いしま・・・・・」既に意識は飛んでいました。

 

「・・クリさん、カンクリさん！終わりましたよ～！！」
との声と同時にスタッフの誰かが手をギュッと握ってくれました。
その感触で現実の世界へ強引に引き戻されました。
まだおぼろげな意識の中、
「切らずに済みましたからね～！」という言葉を耳にして
「有難う御座いました！」と言えたと思います。
でも、酸素マスクを装着してるので聴こえたかなぁ～。

「じゃ、今から病室へ戻りますよ。」
その時、急激な吐き気に襲われました！
「気持ち悪いです。」
「お腹には何も入ってないし・・」と聞こえましたが
「・・吐きそう・・・ゲホッ！！！」　出たのは空気の塊りだけでした。
しかし、これで吐き気も治まりました。

病室到着後、ベッドへの移動、各装置のセットやらでワタワタ・・。
一段落ついたトコで家族が呼び入れられて無事生還のご対面～！
私の第一声は「今、何時？」
既に２１時になるトコでした。
・・わぉ！やっぱり手術は４時間位掛かったんだねぇ～。

主人と、主人の姉が代わりばんこに顔を覗いてます。（笑）
婆さん（お姑さん）も義姉と一緒に来てくれました。
後ろの方で遠慮している婆さんを呼んで、「大丈夫だよ～。」とサイン。
・・１５年前の時は、手術が７時間も掛かってしまい
更には病室へ戻ってから麻酔が覚めるまで２時間程掛かって
家族にはかなりの心配をかけてしまったので
今回は大丈夫なトコを見せなきゃ・・と思ったんだけど
「あんまり話すな！」と主人に止められちゃいました。（＾＾；
それでも、大丈夫そうな私の顔を見て安心して
義姉と婆さんは帰っていきました。
主人？勿論寝ずの看病ですよ～～！
（ホントは少し寝てましたけどね。笑）

主人は、手術終了後スグに呼ばれて
執刀医から手術の報告と切除された腫瘍＆副腎を確認したそうです。
体内脂肪が多かったので大変だった、開腹せずに済んで良かった、
とか、その時ドクターとの話しを教えてくれました。

その後、手術に立ち会って下さったＮドクター達が来てくれました。
「カンクリさん、どうですか？　開腹にならなくて良かったね！」
「本当に有難う御座いました！！
　やっぱり体内脂肪、凄かったんですね・・。」
「チョットだけネ！（Ｎドクター、気遣ってくれてます。笑）
　何かあったらスグに言って下さいね。スッ飛んで来ますから！
　・・・じゃ、お大事に。」

酸素マスク、そして鼻からチューブが入って（これがかなり痛い）
点滴は左手甲にも追加。おしっこの管も取り付けられ、
身体のアチコチにモニター用のパッチと線が貼り付けられて
かなりの重装備・・手術の後って凄い状態になってるんです。
看護師さんは頻繁にチェックに来るし
更にはテンションがなら熱も・・当然、眠れるワケがなく・・
ただ、信じられないくらい傷跡が痛くないのは嬉しかったです。
勿論、硬膜外麻酔のお陰なんですけどね。

傷よりも鼻から入っているチューブが喉の粘膜にあたって痛い！
これをナントかして欲しーー！と思いながら
うつらうつらはするけど、眠るまでいかない状態での一夜でした。

・・続く。

コメント 9

読んでるこっちもハラハラどきどきします。無事に終わったって分かってはいるんですが（＾＿＾；
by こけもも： (2010-01-22 15:41) 

>こけもも：さん、
臨場感溢れる入院録でしょ？（笑）
自分でも、もう少しパニックになるのかな、と思ってたんですが、意外と冷静だったんだなぁ～って。
でも、こんな思いはもう二度としたくないですね。（＾＾；
by カンクリ (2010-01-22 23:04) 

拝見していて本当に大変なことだなぁと思いました。
お疲れ様でした～m(_ _)m
by とり (2010-01-23 06:36) 

>とりさん、
本当に大変な事ですよねぇ～～。
手術自体も大変ですが、術後は更に大変で・・。（＾＾；
よくお年をお召しになった方などは、体力的に手術が出来ない場合も多々ありますから、その消費エネルギーは相当なものなんでしょうね。

by カンクリ (2010-01-23 11:03) 

ドキドキの展開にハラハラです(^^;)
by an-kazu (2010-01-23 16:45) 

いやぁー大変でしたねぇー（と、改めて）。
局所麻酔の後の感じって確かに妙な感じですよね('◇')ゞ
by へー八郎 (2010-01-24 00:05) 

>an-kazuさん、
一応、今回の入院のメインイベント？ですから。（笑）
この後、折り返しに入るのですが、そちらもかなり・・です。（＾＾；

>ヘー八郎さん、
こんな思いをしないで済む健康が一番ですね！
ヘーさんも生活環境が変ったので、充分気を付けて下さいね。（＾＾）ｂ
by カンクリ (2010-01-24 10:32) 

術前術後を鮮明に覚えている先輩は凄い！

by 蒟蒻娘！＃303 (2010-01-26 22:29) 

>蒟蒻娘！＃３０３さん、
手術当日は、かなり冷静だったんですよ。（笑）
出来る事なら、手術室をジックリと眺めたかったんですけど、ネ。
by カンクリ (2010-01-27 13:48)